信用取引で最も危険な追加保証金

前回は株式投資でよく出てくる用語として、「信用取引」と「空売り」について簡単に説明をしてみました。

信用取引をすれば、下げトレンドでも空売りによって利益を狙うことが出来るというのは非常に大きいです。

ただし、何事も良い側面だけで成り立たないのが現実ってやつで、もちろん信用取引にもマイナス面はあります。

そこに触れずに信用取引の説明を終える訳にはいかないので、今回はそのあたりのリスクについて考えてみたいと思います。


■もちろんリスクは高い

信用取引では、自己資金よりも大きな金額を信用取引で使う訳ですから、当然リスクは大きいです。

上手く行けば利益を出す金額も大きい半面、そうでない場合は損失を出した時の金額も大きい。

これは当たり前の話なんですけど、実際に100万円の資金で取引をして、20万円の損失とかすぐに出るので、まあ危ないです。

また、自己資金を預けてそれを担保に取引をしている訳ですから、その自己資金が少なくなってくると、追加で入金が必要になります。

追加保証金、俗に言う「追証」です。

例えば100万円の自己資金で300万円の取引をした際に、まあこんな馬鹿なことはしませんけど、10万円の株を30株買ったとします。

その株価が8万円になっただけで、-2万円×30株だから、あっという間に60万円の損失になります。

このリスクが信用取引の大きな特徴と言えるでしょう。

もちろん値上がりすることを期待して、ずっと保有し続けるという選択肢もある訳ですけど、保有し続ける為に追証が必要なんです。

このあたりが信用取引で最も危険なところじゃないかな。

■追証になる仕組み

信用取引で大きな含み損を抱えた場合、「追証」が必要になる、とはどういうことかというと……

60万円の損失は確定した訳ではありませんけど、今現在の資金は40万円しかない訳ですよね。

信用取引可能な金額は120万円程度に下がってしまい、今現在使っている300万円という金額から不足してます。

だから、証券会社によって定められた保証金率を上回るように、追加で保証金を入金しなければならない、という流れになります。

先ほど出した例で、8万円に値下がりした株を保有し続けるには、追証が必要だというのはそういう意味です。

ただ、8万円に値下がりするよりも前に、恐らく少しずつ追証が必要になってくるはずです。

今日は5万円入金して、明日は3万円入金、と言う感じで、株価が値下がりするたびに追証が発生する流れです。

いくら入金が必要になるのかは、証券会社がきちんと教えてくれます。

ちょっと私はその画像を保存してないので貼れませんが、SBI証券では真っ赤な文字の怖い画面でお知らせしてくれますよ。

株式投資をしている人にとっては、あまり見たくない画面ですけどね。

また、そこから株価からまた値下がりすれば、さらに追証が必要になって……という地獄のようなサイクルが待ってます。

これが信用取引の怖さで、そのリスクを知らないまま気軽に信用取引をやってはいけないと思います。

まあそもそも、信用取引出来る資金全額で取引するのが無謀なんですけど、それについてはもう少し後で書きたいと思います。

次回は、自己資金以上にマイナスを計上して借金になるパターンについて説明してみます。

こういう話は実際にあり得るからリアルに怖いです。