権利確定日と権利落ち日

株主優待を楽しむ為に必要な知識として、前回は「権利確定日」を取り上げてみました。

その日に株を現物で保有しておけば、該当する企業の株主優待を受け取れる権利が確定する日。

ざっくりと言ってしまえばそんな感じの日で、年に1回、多い企業で年に2回くらいしかない日です。

そこだけを狙って株を買えば、株主優待なんて簡単にゲット出来ます……と言いたいんですけど、そう簡単ではないのが現実。

もちろん権利確定日さえ押さえておけば、株主優待を受け取ることだけは簡単に出来ますよ。

でもきっと、今コレを読んでいる方は皆、株主優待を受け取ることだけが目的ではないはず。

株主優待も当然楽しみたいけれど、その為に株で損失を出すのを「良いんです」とは言えません。

少なくとも私はそう思ってます。

株というのは値動きをするという大きな特徴があって、それを意識しないで利益を出すことは難しいです。

だから、株の値動きを全然意識しないまま、株主優待の権利確定日だけを考えるのではダメなんです。

ということで、今回は権利確定日と対になっている「権利落ち日」を取り上げてみたいと思います。


■権利確定日の後で

権利落ち日というのは、株主優待を受け取る権利がなくなってしまった日のことを指します。

権利確定日と同じように、株主優待を受け取ることを目的としている人にとっては非常に重要な日になると思います。

とは言っても、権利確定日をしっかりと押さえておけば、絶対に忘れることはありませんけども。

ついでにという訳でもないですけど、とりあえず権利確定日とセットで覚えてしまいましょう。

株主優待を受け取ることが出来る権利。

株を保有することでその権利を受け取ることが出来るのが「権利確定日」と呼ばれる日です。

株主優待を狙う方にとっては非常に重要な日で、極端な話をすれば、その日にだけ株を保有しておけばOKなんです。

しかし権利確定日以外にも、もうひとつ忘れてはいけない日があるんです。

それが「権利落ち日」と呼ばれる日で、しつこく書いてますが「権利確定日」とセットで考えられます。

権利落ち日というのは、まあ読んだままだとは思いますけど、株主優待の権利がなくなった日のことを指します。

その日に株を現物で保有していても、株主優待を受け取ることはもう出来ない、というか来年になってしまう。

そんな日を「権利落ち日」と呼びます。

そんな権利落ち日が、どうして権利確定日とセットで考えられているのか、その理由は……

もう説明するまでもない話かも知れませんけど、権利確定日の翌日が権利落ち日になっているから、という簡単な理由です。

権利確定日さえ過ぎれば、あとはそれ以上保有していても、株主優待という観点からみれば全然意味がありません。

翌日には、株を保有していても株主優待の権利を得ることが出来ない、ということで権利落ち日と呼ばれるんです。

株主優待を受け取る権利が付いているのは権利確定日までで、権利落ち日はその翌日ということになります。

話としては非常に単純ですよね。

株主優待を狙って権利確定日まで現物で持っていれば、イヤでも権利落ち日を経験することになる訳です。

それにどんな問題があるのかというのは、次回に詳しく説明をします。