株式投資をする際の、損切りの重要性について今まで色々と書いてきた訳ですけど、もう少し続きます。
しつこいようですけど、損切りというのはこのカテゴリ「株主優待で損しない為に」で最も重要な要素です。
なので、少し話が長いかも知れませんが、どうか最後までお付き合い頂けると嬉しいです。
私自身としては、自分の行動を戒める為に書いてたりしますけど、まあそれくらいは良いですよね。
買った株が下がり続けてしまい、いつか上がるだろうと我慢を続けるうちに、とんでもない金額の含み損を抱える。
損切りをしないとそうした状況に時々遭遇することになります。
今までそんな経験はない、という方は、単純に運が良かっただけか、もしくは上げ下げのセンスが飛び抜けて良い方だけ。
損益がマイナスになった画面を眺めたまま、為す術もなくマイナスを大きくしていく、というのがよくあるパターンです。
余りにも傷口が大きくなって、心が折れるくらいの状況になってようやく諦めて損切りをする。
これはもう最悪のパターンで、損切りとは呼ばず、単純に「諦めてぶん投げた」状態になる訳です。
■資金が拘束されるデメリットも
そうした状況になると、資金がマイナスになるのも確かに痛いことですけど、何も行動できなくなるというデメリットもあるんです。
その株を含み損のまま保有しているおかげで別の株が買えない、というどうしようもない状態です。
もちろん、毎日株を買ったり売ったりすることが良い、と言うつもりは全くありません。
むしろその逆で、常に株の売買をしていないと落ち着かないというのは、かなり問題のある状態だと思います。
でも、我慢をすることで資金を長期間拘束されることになり、結果として取引の機会が失われるのもまた事実。
何も取引は出来ないのに、毎日自分の取引口座がマイナスになっているのを眺めることしか出来ない。
これはやってみると分かりますが、非常に虚しいことです。
そうなると、ある一定のレベルまで損失が膨らんだ時に、我慢している心が折れる瞬間があるんです。
もうだめだ……これ以上は耐えられない、と。
そして大幅なマイナスを計上して、冷静さを失ったまま、今度は別の銘柄に大きな勝負を挑むこともよくあります。
冷静さを失った取引は、仮に勝ったとしても大した利益が出ないことが多く、負けた場合は強力なマイナスになることが多いです。
熱くなっているときは、購入限度ぎりぎりの株数を一気に注文する傾向にありますから、反対側に値が振れるとあっさりと巨大なマイナスを生み出します。
まあこれも私の経験を元にして書いているわけですけども。
■苦い経験も大事だけど
私も昔はそうした「出来るだけ損切りをしない」というポリシーで株式投資を行い、コツコツと資金を増やしていきました。
そして、積み上げたものを一気に失うような損失を出す訳です。
そこで熱くなって、今度は一気に今回の損失を取り戻そうとして、更にマイナスを積み重ねる。
そんな負のスパイラルを何度も経験しています。
そうした記録が当時のブログに今でも残っているので、それを読めばさらに記憶は鮮明に蘇ります。
一度の取引で30万円以上のマイナスを出した時に、どんな文章を書いているのか、読み返すと結構面白い……かも知れません。
痛い目にあった経験を積んでいき、結局このやり方では長期的にマイナスにしかならない、という結論に至るまでには結構時間がかかりました。
そこでようやく損切の重要性に気がつく訳ですけど、ここからが苦しいところでもあります。
損切りをした方がトータルでのマイナスは少なくなる。
これが頭では理解出来ているし、理屈と経験を通して納得もしているにも関わらず、損切りが出来ないことがあるんです。
原因は恐らく欲と恐怖です。
これが株式投資の怖いところでもあり、面白いところでもあると思いますけど、ここではそこまで書くことはしません。
まずは含み損を我慢することの無意味さについて、頭の片隅に入れておいて頂ければ良いんじゃないかと思います。