株主優待だけを追う危険性

株主優待だけを考えると、権利確定日に現物買いをした後、権利落ち日に売却をする方法がまずは考えられます。

それを複数の企業で毎月末にやっていけば、ほぼ毎月何かしらの株主優待が自宅に送られて来ます。

こんな状況を想像してみると、なかなか楽しいですよね。

ただ、こうしたやり方は誰もが考えつく訳で、決して秘密の裏技とかそういう類のものではありません。

もう少し言ってしまえば、使い古されたやり方です。

値動きをするという特徴を持つ株に対して、そうした単純なやり方をするのが良いのか、単純なやり方で大丈夫なのか。

そのあたりに問題があるんです。

単純なやり方で大丈夫なのか、というのは、そのやり方で損失を出したりしないか、という話。

株主優待も欲しいですけど、その為に大きな損失を出すのはイヤで、出来れば利益を出したい。

そう思うのが自然ですからね。

そんな訳で……

今回は、株主優待だけを狙った場合に考えられるリスク、という重要な部分について考えてみましょう。


■権利確定日に買う場合

例えばの話ですけど、とある企業の株主優待を狙っていて、権利確定日がやってきたとします。

今日だけ現物で買って株を持っていれば、その企業の株主優待と配当金が手に入ります。

とすると「今日だけ買っておきたい」人が結構多くなる、というのは自然なことですよね。

そうなると、どんな状況が生まれるのか、というのをここで少しだけ想像してみると、いかがでしょうか。

株の値動きは需要と供給のバランスと同じように、買い注文と売り注文のバランスによって決まる性質があります。

買い注文が多ければ株価は上がりますし、逆に売り注文が多ければ株価は下がります。

で、権利確定日は「今日だけ買いたい」と思っている人がたくさんいる状態で、株価はどう動くかというと……

もちろん株の値動きに絶対なんて言葉はありませんが、株価は上がることが多くなる傾向になります。

そこで株を買う訳ですから、低い値段で買うことが難しいというのは想像がつきますよね。

これがまず1つ目のポイント。

■権利落ち日に売る場合

そして次に、権利確定日に株を買って株主優待の権利を得た後の話で、翌日は当然権利落ち日になります。

ひとまず優待を受け取る権利を得て、次に株主優待の権利が発生するのは1年後という状態ですね。

現物株を持っているあなただったら、以下の選択肢の中から、どんな行動を選択するでしょうか。

1.即座に売る

2.来年まで保有

3.値動きを見てから考える

株主優待のことだけを考えれば、という条件が付きますが、選択肢は「1」が多いんじゃないかな。

そうして「権利落ち日に現物株を売りたい」と思う人がたくさんいたとすると、株価はどうなるでしょうか。

答えは簡単で「株価は大幅に下がる傾向にある」です。

ちなみにこれは余談ですが、私の個人的な考えとしては、最初から何も決めていない「3」が最悪の選択だとは思ってます。

権利落ち日に「値動きを見て決めるか……」と考えていた人は、そうして下がっていく値動きを見てどうするでしょうか。

「あ、これはマズイな」となって、半分くらいの人は諦めて株を売るかも知れません。

そうするとますます株価は下がります。

まあここで書いた株の値動きはあくまでも一例ですけど、言いたいことは非常にシンプルです。

・権利確定日は株価が上がりやすい

・権利落ち日は株価が下がりやすい

権利確定日に株を現物で買って、翌日の権利落ち日に保有株を売るのは、キャピタルゲインを重視する際にはあまりお勧めは出来ない、ということです。

安く仕入れて高く売る、が商売の鉄則です。

しかし株主優待だけを狙うと、権利確定日の高い株価で買って、権利落ち日で株価が下がってから売る、ということになりやすい。

株主優待で最も難しいのはココなんですよね、という訳で、次回は私の経験を交えた具体的な例を挙げてみたいと思います。

 

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