資金全力で投資するのはあまりにも危険

株式投資で利益を上げる為には、しっかりとした損切りが必要です。

その場だけを見れば、結果的に損切りを我慢してコア部を保有し続けたから利益を出すことが出来た、という場面もあるでしょう。

でも全ての場合でそうなる訳ではなくて、損切りを我慢したあとで結局諦める場合には、損失の金額はどうしても大きくなります。

そうした損失の一撃が、いままでコツコツと積み上げてきた利益を大きく減らすことになるんです。

自分だけはそんなバカなことをしないから大丈夫、と思いたくなる気持ちは良く分かります。

私だってそう思っていましたから。

でも実際に自分だけが大丈夫なんてことはなくて、基本的に自分は悲しいくらい皆と同じなんだと感じることになります。

自分は株式投資の天才ではなかった。

これはある程度株式投資をやっている方であれば、一度は思ったことなんじゃないかと思います。

だけど天才ではなくてもある程度の利益を出し続けることは可能なので、自分が確実に出来ることをやっていくしかありません。

今回は、株式投資で利益を出しつつ、大きな損失を出さないようにする為に、絶対に必要な項目について書いてみます。


■資金に対する注文の金額

株式投資のスタイルは人によって様々ですが、資金の量も人によって全然違ってきます。

株だけの話ではありませんが、投資というのは基本的に自己資金の中にある余裕資金でやるのが前提です。

来月支払う必要がある家賃を株式投資に使うとか、そういう無茶なことはあまりお勧めすることが出来ません。

万が一大失敗してその資金が全くのゼロになってしまっても、残念だけれど生活に困ることは決してない。

そういう種類の資金で株式投資をするのが基本です。

そうした余裕資金を口座に入金して株を売買する訳ですけど、その資金の中からどの程度を売買に使うのか。

これも同じくらい重要な要素になってきます。

例えば300万円を株式投資口座に入金した場合、現物の株は当然ですが300万円分買うことが出来ます。

また、信用取引をすれば、1000万円近い金額の注文を、売り買いどちらにも注文することが出来ます。

そんな状態で、どこまでの金額で注文を出すべきか、ということを考えたことはあるでしょうか。

 

■全力投資すべきか

もちろんこうした問いに完璧な正解がある訳ではありませんが、これは不正解という回答は確実にあります。

それはつまり、300万円あった場合、300万円全部を使うような買い注文を入れること。

さらに悪いのは、信用取引で1000万円近く注文出来るからと言って、一気に1000万円の注文を入れること。

こうした資金の使い方をすると、ビックリするくらい確実に資金は減っていくことになります。

そうして確実に資金が減っていき、100万円の損失を積み上げた結果、資金が200万円になってしまうと……

焦って今までの損失を取り返そうとする心理が働き、結局は200万円全力で注文を入れることになりがちです。

そうなると、まるで坂道を転がり落ちるみたいに資金のグラフは右肩下がりの状態になってしまいます。

それを頑張って続けると、資金はもう注文を出すことすら出来ないくらいの金額に減ってしまい、そこで終了に。

そんなパターンになった方はかなり多いんじゃないかと思います。

これを読んでいる方に言いたいのは、いくら余裕資金で株式投資をしているとは言っても、それを全力で使うべきではないということ。

株式投資は基本的に勝ち続けることなんで出来ないので、勝ったり負けたりを繰り返して資金を増やしていくことになります。

それなのに、負けた時に致命的なダメージを受けるような、資金いっぱいの全力投資をしたらどうなってしまうか。

これは少し想像すれば分かりますよね。